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明らかにいつもと会場の空気が違った。私はいつもより遅れて控え室に入り、黒田先生と名刺交換。先生とは初対面だったが、颯爽としたお姿に大手外資系のキャリアマネージャーといった印象を受けた。ふと興味が湧き、先生は普段どんな格好で作品に向き合っておられるんですか?とお尋ねしたかったが、既に講義2分前になっていて先生のマイクがセットされるところで、そのまま会場へとご案内した。
先生がご入場されると聴講者から割れんばかりの拍手。
当代からの第一声に固唾を飲んで見守る受講者と先生とのコミニュケーションがスタートする。
まずは黒田家がどのように竹という素材と向き合い、代々どれほど作品作りに手間暇をかけてきたのか、DVDを見ながらイメージが膨らんでいく。
黒田先生から千家十職としての千家との関わり、仕来たりや役割などのお話しを聞きながら、皆さんの想像力が更に膨らむ。
十四代を継がれた先生の作品作りにかける情熱、伝統を継承していくことの難しさ、気候変化に伴う収穫期の変化のこと、多くの学びをいただいた素晴らしいご講演だった。
さて、凛とした雰囲気の黒田先生のお人柄は実に気さくで、講義後の雑談の中では、年頃のお子様を育てる母親としてのご苦労など、大変親しみの湧く色んなお顔も垣間見ることができた。
黒田先生の今後の益々のご活躍を御祈念申し上げます。