6月29日木曜日には、千家十職の竹細工・柄杓師 黒田正玄先生をお招きしてのご講演でした。
先生は2006年より千家に出仕、2014年に「十四代 黒田正玄」を襲名されて、初の女性当主となられました。
初めに先生がご持参くださった映像にて、竹の素材について学びました。
黒田家では毎年、秋は作品に適した良質な竹を各地の竹藪を巡り探して伐採、冬の間の
油抜きという過程を経て、春先には天日干しという素材作りをされるそうです。
保管する段階では良質な竹のみが選別され、ここで半分ほどの竹が選外となるそうです。
割れや狂いが生じることがあるため、この後に更に5年以上、ものによっては10年20年もの年月をかけて寝かせて吟味するということで、素材としての竹がようやく完成する過程を知ることができました。
その後のご講義では、黒田家の歴史や、伝統を継ぎつつも女性ならではの作品を模索される先生の思いを語ってくださいました。